「AIコンサルタントって華やかだけど、未経験のいまから目指して間に合うのかな」と迷っていませんか。2026年はコンサルファーム自身がAIで再編され、戦略系・実装系・データサイエンス系に加えて、Claude CodeとMCPで現場に伴走する新しい型が立ち上がっています。この記事では市場構造、ファーム別年収、スキル、未経験からのロードマップ、AI時代の面接対策までまとめました。

AIコンサルタントとは?仕事内容と市場

AIコンサルタントは、AI導入を提案するだけの役割ではなく、経営課題とAIを橋渡しして事業インパクトを出す人を指します。2026年時点では、戦略立案だけの人はほぼ残っておらず、実装に踏み込むか、実装チームを率いるかの二択が主流になりました。

2026年に広がったAIコンサルの4分類

一口にAIコンサルタントといっても、実はやる仕事がかなり違います。2026年時点でまとめると大きく4つです。

  • 戦略系:事業・組織・ガバナンス設計。マッキンゼー・BCG・ベイン・ATカーニー・Ridgelinez・NRIなど。代表的な案件例として「新規AI事業立案 × 月120-180万円」のレンジが業務委託相場で見られます
  • 実装系:LLM・RAG・ハーネスの実装から運用まで。アクセンチュア・PwC・デロイト・ベイカレント・PKSHAなど。代表的な案件例として「RAG導入支援 × 月100-150万円」のレンジで募集が動いています
  • データサイエンス系:機械学習・予測モデル・データ基盤。ブレインパッド・FRONTEO・日立コンサルなど。代表的な案件例として「需要予測モデル構築 × 月100-140万円」のレンジが標準的です
  • Claude Code/MCP運用伴走型:2026年に立ち上がった新しい型。ブティックファームや事業会社AI推進部、スタートアップの業務委託で需要が伸びています。代表的な案件例として「Skills/MCP運用伴走 × 月80-120万円」のレンジで案件が公開されています
  • ガバナンス系(4分類の派生):規制対応・社内ガイドライン整備・第三者監査支援。法務系コンサルやBig4税理士法人の関連会社で需要が拡大中。代表的な案件例として「EU AI Act対応コンサル × 月100-140万円」のレンジが見られます

特に4つ目が2026年の新しい動きです。AAIF(Agentic AI Foundation)の設立とMCPのLinux Foundation傘下入りで、開発者エコシステムは月次SDKダウンロード9,700万超・アクティブMCPサーバー1万超という規模にまで成長し、大手ファームの社内実装を入口にクライアント側でもMCP接続を前提とした業務設計が広がり始めた段階です。

市場規模とコンサルファームの再編

国内AI市場は2024年度1兆4,735億円・前年度比29.1%増、2028年度には2兆7,780億円まで拡大する見通し(富士キメラ総研 2024年12月発表)です。生成AI市場だけでも2024年度4,291億円・前年度比3.0倍、LLM市場は2028年度に1,840億円で2023年度比15.3倍という立ち上がり方で、この拡大を背景に導入支援・活用推進を担うコンサル需要も伸びています。マッキンゼーは2026年1月時点で従業員6万人(人間4万人+AIエージェント2.5万体)、業務の40%がAI関連に転換し、AI・アナリティクス専門組織「クオンタムブラック」は1,700人規模に膨らみました。

AI活用コンサルタントとAI開発コンサルタントの分岐

2026年でもうひとつ重要なのが、「AIを業務に落とす人」と「AIそのものを作る人」でコンサルの職能が分かれてきたことです。前者は戦略系・Claude Code運用伴走型に近く、後者は実装系・データサイエンス系に寄ります。自分がどちらに向いているかで選ぶべきファームもキャリアの入り口も変わるので、最初に整理しておくと迷いにくいです。

年収相場(ファーム別・経験年数別)

AIコンサルタントの年収レンジは、同じ肩書きでもファーム型と経験で400〜1,000万円ほど差が出るのが2026年の特徴です。数字は一次ソースで確認しつつ、自分がどのレンジを狙えるか現実的に見積もってみてください。

4分類別のファーム・年収レンジ

参考値として、ランサーズプロフェッショナルエージェントが各社有価証券報告書から集計した全社平均年収を並べます。AIコンサル職限定の数字ではなく全社員の平均で、ファームの母集団感を掴むための参考にしてください。

  • 戦略系:ジュニア600〜900万円/マネージャー1,200〜1,800万円/パートナー2,000万円超。Ridgelinezの平均はOpenWork口コミ集計ベースで約1,013万円、野村総合研究所は全社平均で約1,272万円
  • 実装系:ジュニア550〜800万円/シニア800〜1,300万円/アーキテクト1,300〜2,000万円。全社平均で富士通965万円、NTTデータ906万円、NEC880万円
  • データサイエンス系:ジュニア500〜750万円/シニア800〜1,200万円/リード1,200〜1,800万円。全社平均でPKSHA約1,000万円、FRONTEO約880万円、ブレインパッド約726万円、日立製作所約936万円
  • Claude Code/MCP運用伴走型:ミドル700〜1,000万円/シニア1,000〜1,500万円(フリーランス月80〜180万円、週2〜3稼働で月150万円前後が相場)

経験年数別の目安

JAC Recruitmentの公開情報ではAIコンサルの平均年収が600〜800万円前後、シニア600〜1,200万円・マネージャー800〜1,500万円・シニアマネージャー1,300〜3,000万円とされています。年齢別の感覚としては20代400〜700万円、30代700〜1,200万円、40代1,000〜1,500万円、50代以降1,200〜2,000万円というのが公開データから見える一般的なレンジです。

フリーランス・業務委託の単価

独立ルートを取るなら参考にしたいのが各エージェントの単価データです。

戦略系の実力があれば月180〜220万円、実装系は月150〜200万円、データサイエンス系は月130〜180万円、Claude Code伴走型は月80〜180万円というのが2026年のAIコンサル特化領域の相場感で、生成AI特化型フリーランスエージェントが公開しているレンジです。

必要スキルと資格

AIコンサルタントに必要なスキルは、ビジネススキル層・AI専門スキル層・Claude Code/MCP運用層の3段構造で捉えると整理しやすいです。資格は入り口の整備には効きますが、2026年のコンサル評価軸では運用実績のほうが重視される傾向が強まってきました。

ビジネススキル層

どの分類に進むにしても共通で必要になるスキルです。

  • 仮説思考・構造化能力(ケース面接で測られる基礎体力)
  • クライアントとの対話力(特に経営層との1on1)
  • ドキュメンテーション力(PowerPointとMarkdownの両方)
  • プロジェクトマネジメント(PMP資格はマネージャー昇格で効く)

ケース対策の重要度は、戦略系ファーム選考では最も高いハードルです。実装スキルだけを磨いても、構造化された問題解決の型がなければ初回面接で落ちる候補者が多くを占めます。

AI専門スキル層

分類別に必要なスキルはかなり変わります。

  • 戦略系:AIプロダクト戦略・ユースケース選定・ガバナンス設計(EU AI Act等の規制知識も2026年はかなり聞かれる)
  • 実装系:LLM API実装・RAG構築・ベクトルDB運用・エージェント設計
  • データサイエンス系:機械学習・深層学習・統計モデリング・MLOps
  • Claude Code伴走型:Skill設計・Subagents・Hooks・MCPサーバー実装

資格の優先度と効き方

一次ソースで確認できる限り、資格がそのまま年収に効くケースはあります。

  • G検定(JDLA):2026年からオンライン年6回+会場年3回の開催(合格率は直近75%前後)、AIコンサル歓迎要件での記載率が最も高い。まずここから
  • E資格(JDLA):実装系・データサイエンス系で評価されやすく、転職時のアピール材料になる資格
  • 統計検定2級:データサイエンス系では準必須
  • AWS AI Practitioner(2025年ローンチ)/AWS Generative AI Developer Professional:AWS Certified ML Specialtyは2026年3月で廃止され、新しい資格群に移行した
  • Google Cloud Generative AI Leader(2025年5月ローンチ)/Google Professional ML Engineer:クラウド選定でGCPが絡む案件で効く
  • Azure AI Engineer Associate(AI-102):Microsoft系クライアント向け
  • PMP:マネージャー昇格時に効く王道資格
  • 認定AI・IoTコンサル(AIC):国内シニアコンサル向け

ただし、2026年のオシジョブ側の採用現場で見られる傾向として、資格よりもClaude Codeの運用実績・公開Skill・GitHubリポジトリの方が評価に直結します。資格は加点要素として有効ですが、資格取得と並行して実戦経験を積むことが近道です。プロンプト設計の型はプロンプト設計の基本、自動化実務はClaude Code × n8n活用ガイドを参照してください。

Claude Code・MCP運用層は2026年の評価決め手

ここが他社で語られにくい差別化ポイントであり、2026年のAIコンサル評価軸として最も比重が増している領域です。

Skill設計は3段階で評価されます。第一段階は個人用Skillで、自分の業務を最低3本のSkillで自動化できているかが入り口です。第二段階はチーム共有Skillで、他メンバーが運用しても結果が再現するように、入力フォーマット・トリガー条件・失敗時のフォールバックまで設計できているかが問われます。第三段階はプロダクト搭載で、クライアント企業のSaaSやワークフローにSkillを組み込み、運用引き渡しまで完了させた経験を持つ候補者は2026年時点でごく少数に限られます。

ハーネス設計の失敗事例は面接で必ず深掘りされます。代表的な失敗として、自動化トリガーの誤設定でSkillが想定外の入力で起動し長時間ループに陥ったケース、Skillのタイムアウト仕様を理解せず長尺処理を組んだ結果、途中停止で中間成果物を失ったケースが頻出します。こうした失敗から学んだ運用ルール(タイムアウト前提のチェックポイント設計・冪等性の担保・人間レビューゲートの設置)を語れるかが評価の分岐点になります。

その他の評価軸として、MCPサーバーの内製か外部依存かを判断する基準、CLAUDE.md・.mcp.jsonをチーム運用で標準化する知見が問われます。逆に2026年のコンサル評価軸でClaude Code経験がない場合、面接通過率が20-30%低下するというのが複数の生成AI特化エージェントから見られる傾向です。

PwC Japanが2025年10月1日にAI Factoryを発足させ、グローバルではagent OSを2025年3月27日に発表するなど大手の投資が続く中、供給側が追いついていない希少領域になっています。

なり方ロードマップ(未経験→ジュニア→シニア)

未経験からAIコンサルタントを目指すなら、AI活用スキル構築→ケース対策→ドメイン積み上げ→コンサル転職→社内ステップアップの流れで9〜18ヶ月が現実的です。入り口の選び方で、到達点の職能もだいぶ変わります。

フェーズ1:Claude CodeとMCPを業務の道具にする(1〜3ヶ月)

コンサルを目指す場合でも、入り口は同じでClaude Codeの日常運用からです。ここを飛ばすと面接で詰まります。

  • Claude Proに課金して、毎日の業務で1タスクをClaude Codeに任せる
  • MCPサーバーをGoogle Drive・Slack・Notionのいずれかに1本接続
  • Skillを3本書いてチームに展開、改善ログを残す

フェーズ2:ケース面接と構造化の型を作る(2〜4ヶ月)

戦略系・実装系のファームを狙うならケース対策は避けて通れません。書籍はケース・イン・ポイントや過去問系を1冊ずつ、対人練習は転職エージェント経由のケース特化セッションが効率的です。2026年はマッキンゼーのLiliやBCGのCaseyのようにAIとの対話でケースを出題する企業も増えたため、AIとケースを解く練習も並行して実施することが推奨されます。

フェーズ3:ドメインを1つ決めて厚く積む(3〜6ヶ月)

AIコンサルでの評価は「AIが使える」より「業界の痛みを語れるか」で決まる比率が高いです。金融・製造・医療・流通・人事・マーケなど、自分の現職で触れているドメインを1つ選んで、業界レポートや業界誌を3〜6ヶ月読み込む。現職の業務課題をClaude Code/MCPでどう解けるかを1本分の提案書にまとめる、くらいの解像度が目安です。

フェーズ4:コンサル転職の応募戦略(2〜3ヶ月)

応募戦略は狙うファームによって最適解が変わります。戦略系はMBB(マッキンゼー・BCG・ベイン)の中途採用枠にRidgelinez・NRIを合わせ、実装系はアクセンチュア・PwC・デロイト・ベイカレント、ブティック・事業会社AI推進部はスカウト型と生成AI特化エージェントの組み合わせが現実的です。大手ファームの新卒枠は2026卒でアクセンチュア301名・アビーム315名・IBM300〜570名・NRI500名規模と公開されており、中途も通年で開かれています。詳しい転職プロセス全体の進め方はAI転職完全ガイド2026を読んでから戦略を組むのが効率的です。

フェーズ5:ジュニアからシニアへの昇格(3〜5年)

入社後のキャリアアップで見ておきたいポイントは3つです。

  • 1年目はプロジェクトの回し方を徹底的に覚える(資料・議事録・仮説検証の型)
  • 2〜3年目は1テーマ(RAG/エージェント/規制対応など)でファーム内の第一人者化
  • 3〜5年目でマネージャー昇格、または事業会社CTO/CAIOへの移籍を選ぶ

独立を視野に入れるなら、このタイミングでフリーランス案件を週2〜3日から始めて副業実績を作っておくと、後で独立しやすくなります。フリーランス化後の事業モデル設計はAIビジネスを個人で始める完全ガイド2026を参照してください。独立ルートの詳細はAIフリーランス完全ガイド2026、実装系に振り切る選択肢はAIエンジニア完全ガイド2026、職種別の市場価値の整理は生成AIスキルの市場価値で扱っています。

オシジョブでは戦略系・実装系・Claude Code伴走型のそれぞれに対応できる求人を扱っているので、「自分がどの型に向いているか整理したい」「ファーム比較をしたい」といった相談は無料キャリア相談からお気軽にどうぞ。

求人動向と転職市場

AIコンサル職の求人は2026年に入ってさらに増えています。市場全体の背景として、dodaの2026年2月転職求人倍率は全体2.40倍、IT・通信業種で3.35倍と公開されています。IT・通信の3.35倍はエンジニア系求人が大半を占める業種粒度の数字ですが、同じ業種で動くAIコンサル職にも追い風の指標です。ファーム側の投資姿勢も過去最大級で、候補者にとっては有利な市況です。

ファーム各社のAI投資状況(2026年実績)

一次発表ベースで追いやすいところから並べます。

  • アクセンチュア:日本法人の従業員は2万6,000人超(2025年6月時点)。グローバルではAI・データ専門家(エンジニア・データサイエンティスト・AIアーキテクトなど実装側人材が中心)を2023年度以降ほぼ倍増させ約7万7,000人規模に、2026年までに8万人体制を目指している。2025年9月に1,300億円規模(8.65億ドル)の人員再配置を発表し、グローバルで約1万人の純減を進めている。日本側の影響は小さく、2026卒新卒は301名
  • マッキンゼー:従業員6万人(人間4万+AIエージェント2.5万)、業務40%がAI関連、社内チャットボットLiliを採用面接で試験運用開始
  • BCG:近年はソフトウェアエンジニア・フロントエンド・Python開発者の中途採用を拡大。AI面接用のチャットボット「Casey」を導入
  • PwC Japan:従業員約13,500人、AI Factoryを2025年10月1日に発足、グローバルではagent OSを2025年3月に発表
  • デロイト:エージェント群「Zora AI」をDeloitte社内の財務(Finance)部門で運用済、2025年末までに数千人規模への展開を計画
  • EY:AI関連の社内デジタルスキル育成で累計10万件超のAIバッジを付与(EY Badge、2021年時点)、2023年以降もAI・データ人材の採用を継続
  • NRI(野村総合研究所):社内で生成AI基盤を広く展開し、コンサル部門の利用率が80%を超えたという社内活用事例(全社員規模と累計利用回数は複数の技術系媒体で類似の数値が報じられている)
  • ベイカレント:2024年9月に持株会社体制へ移行、2025年2月期末で従業員5,904人(前年比+36.7%)、年1,000名規模での採用継続

OpenAI Frontier Alliances(2026年2月23日発表)にはBCG・マッキンゼー・アクセンチュア・Capgemini 4社が参画しており、大手ファームが生成AIベンダーと正式に組む構図になってきました。

転職エージェントの使い分け

AIコンサルを目指すときのエージェントの組み合わせは、自分の狙うファームで変えるのが定石です。

  • 戦略系MBB狙い:ムービン・アクシスコンサルティング・ビズリーチ・LinkedIn直接応募
  • 実装系大手狙い:アクシスコンサルティング・JAC Recruitment・レバテックキャリア
  • Claude Code運用伴走型:オシジョブ・生成AI特化エージェント・Wantedly

オシジョブはClaude Code・MCPの運用経験を評価できる企業の正社員紹介と、副業/業務委託紹介、AI導入コンサルティングの3サービスを提供しています。「コンサルで経験を積んでから事業会社AI推進に移りたい」といった段階的なキャリア相談にも対応しているので、お気軽に無料キャリア相談から連絡してみてください。

面接のAI時代化(ここが2026年の山場)

コンサルの面接は、2026年に入って明確に変わりました。

  • ケース面接のAI対話化:マッキンゼーLili/BCG Caseyとのやり取りで、曖昧な情報下の問題解決を見られる。完璧な答えより「不確実性をどう扱うか」が評価対象
  • フェルミ推定のAI前提化:ChatGPT/Claudeを電卓代わりに使うのはOK、面接官が見るのは「AIが出した数字をどう検証/訂正するか」
  • ストレステスト:「AIに仕事を奪われたらどうする」「Claude Codeを顧客に推奨する/しない、どちらのロジックも組めるか」といった双方向の質問
  • Claude Code・MCP実務:Skills/Subagents/Hooks/MCPサーバーの4つをクライアント業務にどう適用したか、ハーネス設計の失敗経験と学び、MCP内製vs外部依存の判断基準
  • 選考スケジュール:マッキンゼー夏選考2025年5月14日・冬選考2025年9月、BCGはプレエントリーを通年受付(最新の選考日程は各社公式サイトを確認)

Claude Code運用経験がある候補者は、5番目のテーマで強みを出しやすく、面接通過率の向上に直結します。逆にClaude Code経験がないままでの応募は、2026年の戦略系・実装系ファームのAIコンサル枠で面接通過率が20-30%低下するという声が複数のエージェントから上がっています。

AIコンサルタントの将来性

「AIコンサルタント自身がAIに代替されないのか」という不安は多くの候補者から寄せられます。2026年の実態を見ると、人間のコンサルは減らず、提供価値の中身がAIエージェントの設計と運用に大きくシフトしつつあります。

需要はむしろ伸び続ける

供給が圧倒的に足りないのが2026年の市場です。経済産業省が2026年3月に発表した推計では、2040年にAI人材が約340万人不足し、需要782万人に対して供給443万人までしか届かないとされています。この推計は開発側と活用側を合わせた広めのカットですが、ビジネスとAIの橋渡し役であるAIコンサルも同じ構造の中で需要が伸び続けます。国内生成AI市場も2028年度に1兆7,397億円、LLM市場単独で1,840億円まで拡大する見通しで、導入支援・活用推進コンサルの仕事も増えていく流れです。

代替されるコンサル・されないコンサル

AIコンサルの代替可能性をデータから整理したAIにできないこと完全ガイド2026も合わせて参考にしてください。

それでも、すべてのコンサル業務が残るわけではありません。代替されやすいのは定型的な調査・ベンチマーク・議事録・データ整形、置き換わりにくいのは経営層の信頼構築・政治力・組織変革・規制ナビゲーションです。マッキンゼーがAIエージェント2.5万体を従業員に組み込んだのは、前者を自動化して人間は後者に集中させる設計で、代替というよりシフトとして捉えるのが2026年の現実に近い構造です。

特に規制ナビゲーション領域は2026年に入って需要が急拡大しています。EU AI Actは2025年8月に汎用AIモデルへの規制が適用開始され、2026年8月にはハイリスクAIシステムへの規制が本格適用されます。日本企業でもEU市場に提供するAIシステム・サービスは域外適用の対象となるため、適合性評価・リスク管理体制構築・透明性ドキュメント整備のコンサル需要が急増しています。国内では総務省・経産省が公開した「AI事業者ガイドラインv1.2」への対応もコンサル案件として動いており、社内AIガバナンス体制の整備・ガイドライン準拠の運用ルール設計・第三者監査支援といった業務が増えています。業界全体の動きとして、戦略系・実装系の大手ファームが法務系部門と連携した規制対応チームを立ち上げる動きが広がり、AIコンサルの新しい職能領域として確立しつつあります。

AIネイティブ世代の台頭

2026卒以降の新卒は、採用時点ですでにClaude CodeやCursorを日常的に使っている世代です。中途で入る側はこの世代との差別化として、現場の業務課題を深く知っていて、AIでどこを変えるかを語れるかが問われます。データから見えるのは、学歴や年齢よりドメイン知識と現場経験への重視が強まっていることです。

キャリアの出口が増えている

AIコンサルを経由したあとのキャリアは、2026年時点で以下のような選択肢が見えやすくなりました。

  • 事業会社のCAIO(Chief AI Officer)やAI推進部長への移籍
  • スタートアップのAIプロダクト責任者
  • フリーランスのClaude Code運用伴走型(週2〜3日で月150万円前後)
  • AI導入ブティックファームの立ち上げ

事業会社側のAI推進部門の採用も伸びていて、NRIのコンサル部門で生成AI利用率80%超という社内事例を参考に、自社のAI推進責任者を外から採る企業が増えています。AI職種の将来性を広めに見たい場合はAIの仕事はなくなる?全解説ガイドも併せてどうぞ。

オシジョブでは、AI導入コンサルティングの実務を弊社側でも担っているため、AIコンサル経験者には「副業で事業会社の立ち上げ支援」「業務委託で大手ファームのPJ参画」など複数の選択肢を紹介できます。出口を広く持ちたい方はぜひ無料キャリア相談から話を聞きに来てください。

FAQ

Q1. 文系・未経験でも大手ファームに入れますか?

入れます。ただし学歴・地頭に加えてAI活用スキルとドメイン知識の3点が揃っている必要があります。2026年は文系でもClaude Code運用・MCP接続・Skill設計の経験を積んでいれば、戦略系ファームのジュニア中途枠や実装系ファームのビジネスコンサル枠で採用されるケースが増えています。ケース面接の型だけは別途対策が必要です。

Q2. G検定だけ持ってて実装経験ゼロでも通りますか?

戦略系なら可能性ありますが、実装系・データサイエンス系では厳しいです。G検定は「AIを理解している」ことの証明にはなりますが、コンサルの実務では「何を作ったか」「どう動かしたか」の実績が重視されます。Claude Codeで自分の業務を1つ自動化し、Skill 1本とGitHubに公開したREADMEを揃えてから応募するほうが通過率は高くなります。

Q3. ベイカレント/アクセンチュア/デロイトどこが一番AIに投資していますか?

公開情報で見ると、アクセンチュアがAI・データ専門家を2023年度以降ほぼ倍増させて約7万7,000人規模まで増員したのが突出しており、PwCのAI Factoryとagent OSは領域の深さ、デロイトのZora AIは実運用の早さが目立ちます。ベイカレントは持ち株会社化と年1,000名規模の採用継続で規模拡大中です。投資額で選ぶならアクセンチュア、運用事例の深さならPwCかデロイト、成長機会ならベイカレントという整理が2026年時点での実態です。

Q4. フリーランスと正社員どちらがAIコンサルで稼げますか?

稼ぎだけで見るならフリーランスが上で、戦略系は月180〜220万円、実装系は月150〜200万円というのが生成AI特化型フリーランスエージェントの公開データから見える相場感です。ただし正社員はクライアントの経営層に入り込む経験やプロジェクトの総責任の経験が積みやすく、シニアマネージャーまで行けば年収1,500〜3,000万円レンジが見えます。20代〜30代前半は正社員で経験を積み、30代後半以降で独立を選ぶケースが多くを占めます。

Q5. AIコンサルは将来的にAIに代替されますか?

一部の定型業務は代替が進みやすい領域です。リサーチ・ベンチマーク・議事録・データ整形といった作業は、マッキンゼーのAIエージェント2.5万体の実装例のようにAIに回す流れが広がっています。一方で経営層の信頼構築・政治力・組織変革・規制ナビゲーションは人間に残りやすく、AI時代でも価値が上がっていく領域です。AIに任せられる作業を積極的にAIに渡し、人間の価値が残る領域に時間を集中させることが、これからのAIコンサルのキャリア戦略として現実的な選択になります。

この記事の監修者

オシジョブ共同代表

セールスイネーブルメント領域のSaaSスタートアップにシード期から参画し、新規顧客開拓に従事。その後、IT人財事業の立ち上げを経て、オシジョブの共同代表に就任。自らもClaude CodeやCursor、n8n等の生成AIツールを業務で活用し、プロンプト設計からワークフロー自動化まで実践。AI活用人材のスキル評価と企業マッチングを戦略面から推進している。